2012年3月22日木曜日

メキシコ麻薬戦争

メキシコ麻薬戦争とは、麻薬組織(カルテル)同士の縄張り争い、および、麻薬密売の取締を強化しているメキシコ政府と麻薬カルテルとの間で起こっている武力紛争である。メキシコの検察当局の発表によれば、2011年9月までのおよそ5年間に麻薬組織による犯罪や抗争に巻き込まれるなどして4万7515人が殺害されている。
メキシコの麻薬カルテルや麻薬密売組織は何十年も前から存在していたが、1990年代にコロンビアのカリ・カルテルおよびメデジン・カルテルが壊滅したことによってより強い力を付け始めた。メキシコの麻薬カルテルは、現在アメリカの違法薬物の卸売市場を支配している。麻薬カルテルの中心メンバー、特にティファナ・カルテルとガルフ・カルテルの主要メンバーが拘束されて以降、麻薬カルテルはアメリカにおける麻薬の輸送ルート確保にいっそう力を入れるようになったため、麻薬にかかわる暴力事件は増加傾向にある。
メキシコは麻薬の主要な生産国、中継国であり、アメリカへの大麻およびメタンフェタミンの主要な供給元となっている。メキシコのヘロイン生産のシェアは世界的に見ればわずかではあるものの、アメリカへのヘロイン供給では大きなシェアを占めている。現在アメリカ国内に流入する外国製麻薬のおよそ70 %がメキシコの麻薬カルテルの支配下にある。
アメリカ合衆国国務省は、コロンビアで生産されメキシコを経由してアメリカに流入するコカインは全体の90%にも及ぶと見積っている。また、これらの違法薬物の卸売による売り上げは年間で136億ドルから484億ドルになると見られている。アメリカによる電子送金の監視が厳しい現状から、メキシコの麻薬密売人は車やトラックによってメキシコへ麻薬取引の代金を持ち込んでおり、その金額も増え続けている。

メキシコ麻薬戦争 - Wikipedia

【対立構図】麻薬組織 vs 麻薬組織 → メキシコ政府 vs 麻薬組織

【期間】1989年〜

【死者】4,7515人(2006年9月〜2011年9月):26人/1日

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